住田の森林のおくりもの~有住小学校5年生 平成25年度

2015年2月23日

有住小学校の5年生16人が、昨年度に引き続き「住田の森林のおくりもの」に取り組みました。
これは、様々なゲストティーチャーに入ってもらい様々な角度から情報を収集し、子どもたちが自ら準備して製鉄を体験し、さらに、その様子を子どもたちが取材し、最後には取り組んだ内容を住田テレビで町民のみなさんに伝えようというものです。
今年度は、昨年度の内容に鍛冶体験も追加し、さらにパワーアップした「住田の森林のおくりもの」となりました。

地域の産業の歴史や文化について学習や体験活動を通して理解し、自然と人との関わりについて自己の考えを深め、故郷住田に誇りを持ち、その一員としての自覚をもってもらうことが目標です。

【住田の森林のおくりもの!?】
10月7日、町教育委員会の佐々木哲也指導主事を講師に、この学習の導入となる授業をしていただきました。
国語の教材「森林のおくりもの」の学習内容を振り返り、様々ある「森林の恵み」の中の一つに「鉄」があることを学びました。
子どもたちは一見何の関係もないように思われる「森林」と「鉄」にどんなつながりがあるのかと疑問を持ち、その疑問から、この「住田の森林のおくりもの」がスタートしました。
また、本町が森林林業日本一を目指して取り組んでいること、「栗木鉄山」に代表されるように本町でも古くから製鉄に取り組んでいたことを学びました。


【「栗木鉄山」のミステリー】
10月15日、町教育委員会の佐々木喜之社会教育主事を講師に栗木鉄山について学びました。
栗木鉄山は、かつて種山にあった製鉄所で、最盛期には鉄の生産量が日本で第4位(民間では第3位)を誇り、従業員五百数十人と一大製鉄村を築いていた場所です。
町内の大人でも、その存在を知らない方が多い「栗木鉄山跡」ですが、国有林の中にあったことが幸いし、高炉の基礎部分等が地面の下に良好な状態で保存されており、岩手県の史跡に指定されています。


【鉄はどのようにつくられるのか?】
10月31日、住田町立世田米中学校の内海行校長先生を講師に製鉄について学びました。
内海先生は、鉄分を含む石と含まない石を磁石を使って説明。鉄が自然界にどのような形で存在するかを学びました。
また、製鉄とは何かを分かりやすく教えていただきました。


【取材の仕方を教わろう!】
11月6日、住田テレビの三浦順一マネージャーが取材の仕方を教えてくれました。
子どもたちは、三浦さんの分かりやすい説明のおかげで、ビデオカメラの使い方、取材・原稿作成のポイントなどをしっかりと理解することができたようです。


【製鉄体験の準備】
11月13日、住田町立世田米中学校の内海行英校長先生の指導のもと、たたら製鉄の準備作業を行いました。
原料となる鉄鉱石は、炭で熱し・・・


水に入れて急冷します。


その後にハンマーで細かく砕きます。


燃料の木炭も細かく砕きます。


そして炉の作成。耐熱レンガを積み上げ、すき間を粘土で丁寧にふさぎました。


たたら炉の完成です!


ビデオカメラを手に、取材もしました。


【製鉄にチャレンジ】
11月15日、いよいよ製鉄体験の当日です。
この日も世田米中学校の内海先生の指導のもと、製鉄にチャレンジしました。

炉に火が入りました。


原料の鉄鉱石と燃料の木炭を計量し・・・


炉に投入していきます。
今回は、鉄鉱石500グラム、木炭1kgをおよそ10分間隔で投入しました。


羽口の窓から炉内部の様子を見ることができます。真っ赤に燃えてかなりの高温になっていることが分かります。
気持ちも燃え上がります!


同時進行で取材もしています。


製鉄は、とても時間がかかります。
子どもたちは一旦教室に戻って通常授業。その間、大人が炉の様子を見守りながら原材料の投入作業を続けました。


今回も、地元の有志の皆様にボランティアで協力していただきました。
ありがとうございます。


今回、岩手たたら研究会の中川会長、岩手大学の小綿先生が駆けつけてくれました。


ノロ出しを試みましたが、ノロがうまく出ませんでした。


やむを得ずノロ出しはあきらめ、炉の解体作業に入りました。






赤く見える塊が、鉧(けら)と呼ばれる鉄塊です。


鉧を水に入れて急冷。


鉧をグラインダーで削ってみると火花が…金属であることの証明です。


15kgの鉄鉱石と63kgの木炭を使用し、5kgの鉧を取り出すことができました。
大成功です!


【栗木鉄山ミステリーツアー】
11月18日、町教育委員会佐々木喜之社会教育主事の案内で栗木鉄山跡を見学しました。


子どもたちはみんな、とても真剣に見学していました。
「住田の森林のおくりもの」に取り組んできたからこそ理解できること、感じることがあったと思います。
その理解したこと・感じたことを、いつまでも大切に、忘れないでくださいね。


【鍛冶体験】
11月25日、宮古市在住の刀匠・辻和宏さんをお招きし、鍛冶体験を実施しました。


この作業には、今の6年生にも参加してもらい、5年生は今年造った鉧で、6年生は昨年自分たちが造った鉧で鍛冶を体験しました。


これが出来あがったもの。鉄製品、とまではいきませんが、近い状態のものをつくることができました。
大きな前進です。


【ビデオ収録】
12月3日、住田テレビさんに全面的に協力していただき、子どもたちのアナウンスを収録していただきました。
子どもたちは、今まで体験してきたことを原稿にまとめ、一人ひとりカメラの前で原稿を読みました。


下のビデオがその成果です。
有住小学校5年生が取材・原稿作成・アナウンスしたものを、住田テレビが編集し、実際に住田テレビのニュース番組として放送されたものです。
どうぞご覧ください。
↓下の写真をクリックすると、別ウインドウで動画を見ることができます。

■ビデオを見る■


この取り組みを通して、子どもたちは大きく成長しました。
「住田の森林のおくりもの」の体験を通して住田のよさを感じ、また、他の森林環境学習で感じた住田のよさを積み重ね、自分の故郷に誇りをもち、一人でも多くの子どもたちに「住田が好き!」と思ってもらえたら嬉しいです。
有小5年生のみなさん、おつかれさまでした!


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